はい、天使たちの国境、まだ折り返してませんね。意外と長いな(汗)。前回は谷沢の回想で、灯台に潜伏先を決めた、ってとこまででしたね。その続きでっす。
出入口にバリケードを作り、見張りの順番は何より最初に決めた。電気もガスも止められていたが水は付設のタンクに残っており、固定燃料を見つけて調理をした。 多分、内海「ねぇ、見てはるか 電池式の携帯ラジオ見つけちゃった。レトルトの食料に救急箱も! ここ結構揃ってるね」 もちろんその間も死体カウントは続いた。 坂持「えー、発表しまーす。新井田くーん、千草さーん、南さーん。以上の友達が亡くなりましたー。あー、忘れてました。月岡くんもね~」 谷沢「……貴子……佳織……月岡君……」 そしてほどなく、二人のクラスメイトがここを訪れた。もちろん偶然通りかかったわけだが。 ?「ねえ、見て! あれ祐子じゃない!? 祐子!」 榊「!?」 中川(有)「祐子!!」 谷沢「祐子!!」 榊「ひ……あ あ あ きゃあああああああ!!」 谷沢「祐子!! 大丈夫よほらっ!!」 榊「きゃあああああ!!」 谷沢「静かに!! 静かに!! ね!?」 まず昨夜8時頃に榊祐子――祐子は半ば錯乱状態でほとんど「保護」といった按配だった。クラスでも大人しい気弱な祐子を仲間として迎えることに異論は出なかったが、もし祐子が銃を手にしていたら躊躇していたかもしれない。 中川(有)「武器は? これ(警棒)?」 榊「え……?」 榊「うん これ これ……だけ だよ?」 中川(有)「ふーん」 松井「はるかなんてトンカチだったんだよね」 谷沢「ほんと! どうしろって言うのよねー でもさ、見てよこれ。バリケード作りには役立ってるでしょ?」 ?「いえてるー(アハハハ)」 内海「……」 そしてその4時間ほどあと、あたしが見張りに立っている時だった。 谷沢「(銃声に)! 銃声!? あの時(日下+北野が撃たれた時)と同じ……!? ――また、どこかで誰かが……!」 谷沢「え……!? な……何? 誰か倒れてる……斜面から滑り落ちて来た? あれは……あ……! 七原君!?」 七原君はひどい怪我をしていたが、ここに入れるかどうかで一悶着あった。外に出ること自体も問題だったが、それよりも―― 谷沢「全然動かないよ! あたし見てくる!!」 野田「なに言ってるのよ、やった相手だって近くにいるかもしれないのよ!?」 谷沢「でも……」 内海「――2分、様子を見よう。それからあたしとはるかで行く!」 谷沢「!」 はるか「――わかった。じゃあ誰か上から援護をお願い……」 榊「ダメー!!」 谷沢「!?」 榊「殺される! みんな殺されるわ!」 なんでも祐子はその日の朝、七原君が大木立道を殺すのを見たらしい。大木君はナタで頭が割れていたそうだ――。 内海「……!」 仮に見間違いでないとしても、ふだんの七原君という人を知っているあたしたちにはそれが事故だと考えるのが妥当なように思われた。だが、祐子は聞き入れなかった。 結局、カギをかけた部屋に閉じ込めることを条件にあたしたちは七原君を入れた。もっとも、閉じ込めたところで果たして目を覚ますかどうか――。 一番ガタイのいいあたしは七原君を運んだのだが、七原君は大量の出血が続いていて、あたしもすっかり血で汚れてしまった。 谷沢「(やっぱり洗濯したいな……。お風呂にも入りたい……)」 とにかく七原君を運び込み、手当てをした。 というわけで006終了! 次回でYC版での第2話終了、つまり折り返しになってくれそうですね。
by wishstar1208
| 2011-11-06 18:50
| 天使たちの国境
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